院長コラム


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糖尿病のお話

「糖尿病」という言葉をよく耳にすると思います。

「糖尿病」とは、どんな病気かご存じですか?
私達が口にした食物は消化・吸収されて血中を流れ、いろいろな組織・細胞に送られ、それぞれの働きをします。このうち糖分が分解されて出来たブドウ糖は、インスリンという膵臓から分泌されるホルモンによって各細胞に取り込まれます。
このインスリンの分泌量の不足や働きが悪くなるのが糖尿病です。
ブドウ糖が細胞に取り込まれなくなると、血液中のブドウ糖の濃度が高くなる、いわゆる高血糖状態になります。
高血糖になると血液の状態が変化したり、血管の壁を傷つけ、様々な合併症が出てきます。
大きく分けて、細小血管の合併症と大血管の合併症があり、細小血管の合併症には糖尿病の3大合併症である糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経症が、大血管の合併症では心筋梗塞、脳卒中、下肢の閉塞性動脈硬化症などがあります。
糖尿病網膜症は日本人の失明原因疾患の第2位、糖尿病腎症は透析導入原因疾患の第1位となっています。
日本の糖尿病患者数は約950万人と推計されており、増加傾向は続いています。

年末年始に何かとご馳走を食べ過ぎていませんか?気になる方はぜひ検査を受けて下さいね。

次回は糖尿病による眼の合併症のお話をしたいと思います。